お蔭様 -くらしの仏教語辞典-

 「お蔭様で」は、感謝の心を表す日常語です。お蔭とは、神仏の助けや加護のことで、そこから、人から受ける恩恵や力添えをいうようになりました。

 王舎城(おうしゃじょう)に住んでいたシンガーラカは、亡父の遺言によって、毎朝、東西南北と上下の六方に礼拝をしていましたが、意味は十分理解していませんでした。

 お釈迦さまは彼に対して、こう教えました。

 「東方を拝むときは、私を生み育ててくださった父母に感謝し、南方を拝むときは、私を導いてくださった師に感謝し、西方は妻や子に、北方は友人に、上方は沙門に、下方は目下のもののご苦労に感謝せよ。それが六方を礼拝する合掌の意味である」

 この説法は「シンガーラカへの教え(『六方礼拝経』と漢訳)」といい、在家向きの論理道徳を説いたものとして、原始経典中、重要なものとなりました。

 仏教は、すべてのものは相互に関係しあい、多くのものの力、お蔭、恵みを受けて生きていると説きます。だから、当然、これらに感謝しましょう。

『くらしの仏教語豆辞典』より抜粋

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