知ってる?日本のことわざ
ことわざは、私たちが生活していく中で、大切なことをわかりやすく教えてくれます。
でも間違いやすいことわざもあります。
このことわざ、知ってる?
1.「袖振り合うも・・・」
袖振り合うもタショウの縁
下線の部分を漢字で書けますか?
2.「情けは人のためならず」
困っている友達を助けてあげようか、どうしようか母に相談しました。
すると母は、「情けは人のためならず、だからね」と私に言いました。
母は、どちらをすすめてくれたのでしょうか。
①「困っていても、自分で解決しないとその友達のためにならない。なまじ人に情けをかけてはいけないよ」
②「友達をたすけてあげなさい。あなたもたすけてもらうことがあるはずでしょう」
漢字のテストで、ことわざ「袖振り合うも、タショウの縁」のタショウを漢字で書きなさい、という問題が出たのだそうです。
多くの人が「多少」と答えたそうです。
人と人の繋がりが希薄になった現代を象徴する答えのように思います。
正解は「袖振り合うも他生の縁」です。(「多生の縁」ともいいます。)
道のいきすがりに、袖が触れあうというような、ほんのささやかな出会いかもしれないが、それは深い縁によって起こるもの、人と人の絆を大切にしたい、という願があらわれたことわざです。
「いのちのつながり」について考えてみましょう。
「情けは人のためならず」これを「情けは人のためにならず」と読んでしまうと、
人のためにはならないから情けをかけるのはよくない、という意味になってしまいそうですね。
他人を蹴落としても自分だけは、という風潮があるこのごろでは、
こう読んでしまうのかもしれません。
情けをかける自分も実は人の情けに支ええられていることには、
なかなか気づきませんね。
自分に都合の良い人の中にいると、居心地が良いでしょう。
自分に苦言を言ってくれる人は、疎ましいかもしれません。
自分とあまり関係がない、と思っている人のことは、ほとんど気になりません。
でも、大切な出会いを見逃していませんか。
人生のエンドロールには、私を支えてくれているたくさんの人の名前があります。
私を支えてくれているたくさんのいのちのかがやきに気づきます。
そして、私もいのちを支える一人であることに気づくのです。
いのちはすべて支えあい、関わりあっています。
自分だけをその関わりのそとにおくことはできません。
あなたのそばに寄り添ってくれる同朋(とも)がいます。
いのちあるものが、敬いあい支えあって生きていきたいですね。
「一日が輝きますように」・・・
ともにいのちかがやく世界へ
『共にあゆむ』より